桜の戦士を育てる最高の練習施設。セレッソ大阪・舞洲クラブハウスの魅力

2013年からセレッソ大阪が活動拠点にしている大阪市此花区にある舞洲の練習グラウンドと、そこに隣接するクラブハウス、通称「セレッソハウス」。明治安田生命J1リーグに所属するセレッソ大阪の選手たちが日々のトレーニングに励むこの施設の魅力とは?

 

(取材・文:小田尚史)

 

設備が整うクラブハウスと2つのピッチ

 

JR桜島線(ゆめ咲線)の終着駅である桜島駅前から発車するアクティブバスに乗り、10分ほどの「セレッソスポーツパーク舞洲」 で降りると、目の前に現れます。

 

正面にセレッソのエンブレムが施されている茶色い建物がクラブハウスであり、その奥を歩くと、普段、主にセレッソのトップチームの選手たちが練習している「ヤンマーグラウンド」と、主にU-23(トップチームの下のカテゴリー。J3リーグに参加している)の選手とアカデミーの選手たちが練習している「日本ハムグラウンド」の2つの練習場が見えてきます。

 

トップチームが練習をするヤンマーグラウンド

 

 

「クラブハウス」とは、文字通り、クラブにとっての「家」。日々、選手たちが快適に練習に取り組めるよう、様々な機能が備わっています。トップチームの選手たちが使用するロッカールームは広々としたスペースが確保されており、選手一人ひとりに、ゆったりとくつろげる専用のソファー(チェアー)が完備されています。

 

 

2部練習の合間にはそこで休息を取ることも可能であり、日々の激しい練習で疲れた体を癒してくれます。ロッカールームには4台の大型テレビも設置されており、欧州サッカーやJリーグの映像が流れています。

 

また、体が資本のサッカー選手にとって大切なのが、トレーニング器具と温浴施設。ロッカールームと同様、トレーニングルームも充実しており、マシンが所狭しに並んでいます。温浴施設も広々としており、多くの選手が一度に入ることができます。「いろんな選手が一緒に入れるから、そこでコミュニケーションが取れる」(丸橋祐介選手)という効果もあるようです。お風呂は温水と冷水の2つが備わっており、“血流がよくなり疲労回復が早まる”とされる交代浴が可能となっています。

 

 

クラブハウスの2階にはカフェもあり、午前、午後の2部練習の昼間など、選手の栄養管理を考えた食事が提供されています。ビュッフェ形式であり、様々なメニューが工夫されている中、外国籍選手たちに人気なのが、ビーフカレー。ソウザ選手やマテイ・ヨニッチ選手のお気に入りの一品です。

 

選手を間近で見られる!

 

選手たちが練習する「ヤンマーグラウンド」と「日本ハムグラウンド」はどちらもしっかりと管理された天然芝であり、青々とした芝生が目に眩しく映ります。グラウンドの真横にはスタンドも完備されており、練習が公開されている日は見学も可能。

 

 

選手たちの迫力あるプレーを間近で見ることができます。最前列に行けば、選手との距離はわずか数メートル。練習中の息遣いも聞こえるほどです。(今季から非公開の日も多いので、日程は予め、セレッソ大阪のホームページで要確認)。

 

ときに練習試合も行われており、無料で見ることができます。また、「ヤンマーグラウンド」の隣に建っている「舞洲運動広場管理棟」には、中でくつろげるスペースがあり、ちょっとしたセレッソグッズも売られています。そして、選手たちが練習を終えた後、「ヤンマーグラウンド」からクラブハウスまで歩く道のりがファンサービスゾーンになっており、サインや写真をお願いすることもできます。(ただし、非公開の日はファンサービスもなく、公開の日でも、“ハイタッチのみ”という日もあるので、要確認)

 

 

 

このように、選手とサポーターにとって快適な環境となっている、クラブハウスと練習場。舞洲に移転する前の練習拠点となっていた南津守のクラブハウスに比べ、「広いお風呂があるのが素晴らしい」と口にするのは、今年でセレッソ在籍15年目となるチーム最古参の藤本康太選手です。

 

 

 

また、アカデミー出身の選手にとっては、練習グラウンドは同じ敷地内にあるとは言え、トップチームが使用するロッカールームや練習グラウンドは憧れの場所であったようです。アカデミー出身、今季がプロ3年目、舞洲voiceの選手対談にも登場してくれた斧澤隼輝選手は、「練習する時間帯は違うけど、アカデミーの頃から、トップチームの選手が隣で練習していることは刺激になっていました。ジムを覗くとトップチームの選手がトレーニングしているので、それも憧れでした」と話します。

 

トレーニングに励む斧澤隼輝選手

 

また、施設の素晴らしさについて、「他のチームの練習場は知らないですけど、移籍した同期の他の選手から聞くと、『セレッソは最高だよ。だから、それを当たり前にしないように』とは言われます」と口にするのは、今季、U-23でキャプテンを務めている西本雅崇選手。

 

日々、サッカーに打ち込む上で、最高と言える環境が舞洲には整っています。

 

心機一転、2019年のチームが持つ魅力

 

トップチームが練習をするヤンマーグラウンド

 

今シーズンは新たにスペイン国籍のロティーナ監督を招き、ボールをしっかりつなぎながら攻撃していく新たなスタイルを構築すべく、日々の練習に取り組んでいるセレッソ。チームの顔と言える選手は、かつてスペインやドイツのリーグでも活躍し、ブラジルW杯の日本代表でもあった清武弘嗣選手と、同じくブラジルW杯の日本代表であり、セレッソを象徴する選手の証としての背番号8を身に付けている柿谷曜一朗選手です。清武選手は今季のキャプテンを、柿谷選手は副キャプテンを務めています。

 

 

最終ラインの中心である木本恭生選手(左)

現在、そんなトップチームでバリバリ活躍している選手から、トップチームに加わるために努力を重ねているU-23の選手、さらに、そういったプロの選手たちを隣で見ながら、未来のスターになるべく懸命に汗を流しているアカデミーの選手たち。一つの環境で様々な夢が詰まっている舞洲の練習グラウンドへ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

セレッソスポーツパーク舞洲

住所:大阪市此花区北港緑地1-2-96

TEL:06-6460-9844
FAX:06-6460-9822
駐車場:駐車場あり
駐車料金:400円~1,000円(時間制)
営業時間:9:00~17:00
休日:年末年始
公式サイトはこちらから
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